BCSF 冨田しのぶBlog

BCSF TOMITA Blog

Monday, November 20, 2006

心地よい裏切り





映画「勝手にしやがれ」。




かつて昔に見た記憶はあるけれども内容はさっぱり覚えていない。
映画の音楽をお願いしているかたおかさんに
「ヌーヴェルヴァーグみたいな感じ?」
と聞かれ、うんともすんとも答えられなかったので見てみた。
おしゃれ映画の代表的作品ですから、
男と女がパリの街をただ練り歩く、ボーダーを着て。
そんな印象があったので早送り体制で見ていたら
意外と引き込まれる内容がしっかりとあったので驚いた。
その中で日常の軽さが描かれていて、
この人(ゴダール)の表現したいことはこれなんだあと
遠かった人が少し近くなったような気がした。
でも途中ちょっとうとう。
このまま男女の予定調和な感じで終わるんだなあと思ったから。
けど最後で目が覚める。
あのあっさりとした終わり方。いきなりドライ。裏切られたと思った。
あ、これはどこにもない映画だと思った。
だからきっと50年前の作品なのに今でも語り継がれているんだなと。

すごく当たり前だけど、
最後まで見ないと全体観が掴めないところとか
映画に引っ張られるてしまう所とか、
やっぱり映画って面白いなと改めて思った。

今度「ヌーヴェルヴァーグみたいな感じ?」と聞かれたら
うんとかすんとちゃんと答えよう。

Blog Counter