BCSF TOMITA Blog

「マグノリア」
監督： ポール・トーマス・アンダーソン

さまざまな人々の一日を描いた群像劇。
みんなそれぞれに少しづつ接点があり
ストーリーが進むにつれて段々繋がっていく。
長いので途中で飽きるかと思いきや
この人たちはどうなるんだろうと最後までストーリーに引っ張られた。
去年アカデミー賞を取った「クラッシュ」と手法は同じだけど、
印象が全然違うから見比べてみるのも面白いかも。
でもきっとどちらも表現したい事は同じで、
「マグノリア」は8年前の作品。
世の中そんなに変わってないんだなあと思った。




「エターナルサンシャイン」
監督：ミシェル・ゴンドリー

男（ジムキャリー）が喧嘩別れをした恋人の記憶を消す為に
記憶除去の会社に依頼し消去してもらう。
消去して行く過程の中で走馬灯のように蘇っていく思い出を
たどっていくうちにやっぱり消したくないと思い始める。
そこからは迷路のようになります。彼も観客も。
脚本は「マルコビッチの穴」のチャーリーカフスマンだけに
ポストモダンな印象はありますが、
実は普遍的な恋愛模様を描いている映画だと思います。
10年後も鑑賞できそう。




「嫌われ松子の一生」
監督：中島哲也

松子の波瀾万丈な人生を描いた作品。
ミュージカル仕立て可笑しくも、そこが又哀しい。
映像の方がクローズアップされがちだけど、
人間の性というかどうしようもなさみたいな所が
描かれているからそれがあっての映像表現だと思う。
だから松子が楽しんでいる時は楽しいし、
泣き叫んでいる時はこっちまで泣きそうになる。
やっぱり好きな映画。

昨年から制作として参加していた映画の撮影が終わった。
2日間寝ていない状態だったのに
終わった瞬間は眠気なんてふっとんで
とても清々しい気分になった。
未練も後悔もなく不思議なくらいスパンっと
よし、終わった、ピリオド。
こんな経験は初めて。

「ロストイントランスレーション」で
シャーロットとボブが迷い込んだ東京について話すシーンがあります。
その時の台詞が今とても理解出来ます。

何を得てどう成長したのか？
正直今は分からないし、まあどうでもいい。
いずれ自分が作品を撮る時にその成果が作品に現れてくれれば本望です。
とにかく今から新たな日が始まって、
そして新たな作品を作ろうと前向きです。
あと、完成した自分の作品を多くの人に見てもらえるよう努めること。

ご近所さんのスタッフさんと新年会をやる約束をした。
カニ鍋。
正月だもの剛勢に。